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2012年 02月 22日
SIGMA Photo Pro の楽しみ方☆
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SIGMA Photo Pro・・・

と言えば、SIGMAユーザーの方にはお馴染みのSIGMA純正RAW現像ソフトのことです。(以下、SPPと略して表記します。)

人によってはこれが使いにくくて現像が難しいとか、機能が少な過ぎて物足りないと感じることもあるようです。



確かに僕も、このソフトにせめてトリミング機能と消しゴムツールだけでも付いてたら・・・と思うことがたまにあります^^

実際、トリミングしたりセンサーダストを消したりしたい場合は、一旦SPPで現像した後にPhotoshop等の別のソフトでそれらの処理を行う手間が必要でして・・・

これが一度に出来るようになると言うことないのですが、無料ソフトなのでその辺はあまり贅沢なことも言えませんww

というか、そういう処理は撮影前あるいは撮影時にじゅうぶん対処してさえいれば、必ずしもRAW現像に必要な機能ではないという考え方なのかもしれません。



SIGMA Photo Pro の楽しみ方☆_b0238921_13302754.jpg




それを踏まえた上で、現状ではこのソフトこそがSIGMAのカメラをさらに面白くするのに欠かせない価値あるツールだと僕は考えています。

中でもX3 Fill Lightという補正機能がなかなかの優れもので、このパラメータの調整如何でただの写真を作品レベルにまで昇華させることも可能なのです。

この機能は、簡単に言うと「明部の露出は変えずに、暗部の露出のみを補助光的な効果により補正する」ためのもの・・・という説明でたぶん良いと思いますw

ただし実際は、このパラメータをいじることにより明部もその影響を受けて少なからず露出が変化します。

また、完全に黒つぶれしてしまっているような部分は、無理に明るくしようとするとノイズばかり目立って見苦しくなるだけなのであまり意味を成しません。



個人的には本来の露出補正とは別に、部分的に露出を変化させ暗くなり過ぎた部分を持ち上げてディテールを出すという目的で使用する機能だと思いますが、

実はそのためだけに使うというのであれば、ちょっと役不足な印象は否めないと言うか、思ったほどの効果は期待出来ないと言うか・・・(/ω・\)



で・・・

このパラメータを極端にプラス側にすることでHDR風に全体を明るく見せたり、逆に極端にマイナス側にすることで暗部をより暗くし、明部だけを際立たせたり・・・

という、もしかすると本来の使い方とはちょっと違うかもしれない目的で使用すると、これが非常に面白いのです^^



と言っても、実際に使用された経験がない方にはピンと来ないと思いますが・・・



例えばこのパラメータを大きくプラス側に振った現像をすると、以下の作例のような仕上がりになります。



F
SIGMA SD15



SUPER GT in AUTOPOLIS
SIGMA SD1



この2つはどちらも極端にプラス側にして暗部を明るく持ち上げたものですが、こうすることにより擬似的にHDR風味を醸し出すことが出来ます。

(※X3 Fill Light以外にも、コントラストや彩度の調整によりHDR風味をさらに強調する現像を施しています。)



逆にこれを大きくマイナス方向に持っていくと、以下のような仕上がりになります。



孤狼
SIGMA SD15



SUPER GT in AUTOPOLIS
SIGMA SD1



この2つはどちらも極端にマイナス側に補正したもので、元画像はこんなに暗くはありませんし、もちろん夜間に撮影したものでもありません。



これらの作例はあくまで極端な仕上げ方で、敢えて大げさに効果を出していますが、適度に調整することによってもっと自然な仕上がりにすることも可能です。



例えば、適度にプラス補正した場合・・・



after the rain - Explored -
SIGMA DP2



a morning scene - Explored -
SIGMA SD15



そして、適度にマイナス補正した場合・・・



green - Explored -
SIGMA DP2



silence
SIGMA DP1x



以上のように、極端に効果を出すもよし、適度に効果を出すもよし、何れの場合もちょっと独特な風合いに仕上げることが出来るというのがこの機能の特徴です。

つまり、X3 Fill Lightを上手く使えば、誰にでもお手軽にSIGMA SPECIALなエフェクトをかけたような写真を作り上げることが可能なワケです。

この機能に慣れてくると、現像時にああしたいからちょっと明るめに撮るとか、こうしたいから少し暗めに撮るという風に、現像を想定した撮り方も楽しめます。

また、このシーンはああいう仕上げにすると面白そうだから一応撮っておこうというような現場でのアイディアも生まれてきたりします。



FOVEONの良さを活かすにはRAW撮りが基本となりますので、SPPを使いこなせるかどうかがキーポイントです^^

今回はSPPが装備している機能のうち、最も特徴的なX3 Fill Lightだけに絞って書きましたが、これこそがSPPによるRAW現像の面白さであると言えます。



既にFOVEON使いの猛者の方々にとっては極めて常識的な内容でしたが・・・

SD1 MerrillやDP Merrillの発売により、初めてSIGMAのカメラを手にし、初めてSPPでRAW現像をするという方のために幾らかでも参考になればと思います。



先々週から記事内容が「毎週水曜日はシグマの日」みたいになってますが・・・

SIGMA Photo Proを上手に乗りこなして貴方だけのオリジナルな作品づくりを楽しんでみてください♪ (・∀・)ノシ



※ちなみに、熱血フォビオニストのka_tateさんがさらに詳しい現像テクニックを分かりやすく解説してくださっていますので、そちらも是非ご参照ください↓↓↓

フォビオン現像テクニック(第一回)フィルライトを下げて闇に浮かぶ花を撮る!

by JIN-X3 | 2012-02-22 11:34 | シグマ -Sigma-


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